Instrumental™ Research #43
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ドイツ出身の巨匠ヴィム・ヴェンダース氏が監督した映画『Perfect Days』を鑑賞してきました。東京の渋谷を舞台にトイレ清掃作業員の男が送る日々を描いた映画で、昨年のカンヌ国際映画祭で主演の役所広司が最優秀男優賞を受賞したことでも話題になりました。
主人公であるトイレ清掃員の男は、古いアパートで毎日同じ時間に近所の老女が掃除する竹ぼうきの音で目覚め、同じように支度をし、同じように静かに淡々と働く日々を繰り返していますが、そんな同じように見える日々も、男にとっては常に新鮮な小さな喜びに満ちていて、毎日を新しい日として迎えて生きています。
男が持つ携帯電話はガラケーで、仕事に向かう軽自動車では昔から聴き続けているカセットテープで音楽を楽しみ、仕事の合間にはいつも持ち歩いている小さなフィルムカメラで好きな木々の写真を撮る。そして仕事を終えると自転車に乗り換えていつもの銭湯へ行き、いつもの居酒屋で同じメニューを頼み、休日のたびに古本屋で買う文庫本を読みながら寝落ちする。そんな男の日々に思いがけない出来事が起こり、物語は少しづつ展開していきます。
役所広司の演技が素晴らしかったのはもちろんですが、木々と日の光が美しく映し出されていたのが印象的でした。そして一見すると退屈そうに見える質素で孤独な男の生活が、とても自由で充実した日々に見えてきて羨ましさを覚えましたね。また、世界的な建築家やクリエイターが渋谷にある公共トイレを改修したプロジェクト「THE TOKYO TOILET」が舞台になっているのも、建築ツアーのようで楽しめました。
ボクは相変わらずモノへの執着は無いものの、好奇心から来る物欲、知識欲や体験欲は旺盛なので、それを満たすためにはもっとお金を稼がなければと、つい経済成長を追求し続ける資本主義のシステムに囚われがちでしたが、お金を使わなくても日々を豊かに楽しく生きられること、そして何気ない日常に幸せを見出すことの大切さに改めて気づかされましたね。そして生活に欠かせないスマートフォンや便利なデジタルガジェットは本当に生活を豊かにしているのか、今一度考えてみるきっかけになりました。
結婚して家族が増えたこともあって、所有物だけでなく背負っている責任もすっかり増えてしまいましたが、『Perfect Days』の主人公のように、日の光に照らされた自宅の植物を眺めながら、1人で身も心も身軽で自由に生きていた頃を懐かしく思い、家族がいてもできるだけ身軽でシンプルに生きていきたいと改めて考える今週です。
#Instrumental™
Sony、小型軽量なフルサイズ対応ズームレンズ『FE 24-50mm F2.8 G』を発表
ソニーが小型軽量なフルサイズ対応ズームレンズ『FE 24-50mm F2.8 G』を発表。ズーム全域でF2.8と大口径ながら、全長92mm、重量440gと小型軽量を実現していて、さらに描写性能は同社の最高峰レンズ「G Master」シリーズの「FE 24-70mm F2.8 GM」に匹敵するそうです。少し前からライカレンズと小型軽量なAFレンズを用途や状況によって使い分けたいと思っていたので、これは待ってましたという感じですね。
#Contents
デザインスタジオ『groovisions』のメンバーが、『groovisions』のデザイン・アーカイブをテーマごとに解説していくnote。読み応えありますね。